「花器の形姿、文様が花材、花型に意外に大きく作用し、いけばなは、花と器から生まれることを実感する」
「花器のイメージと花がどう結びつくか」
「花器を優先して花を考えると、新しい生けばなが生まれるのではないか」
「花の持つ個性、おもしろさをいかすのに無駄を排し、切り捨てる。それが花器をいかし、花をいかすことになる」
(『花語り』辻井博州著より)
辻井さんの言葉からは花器を生かすことに常に意識が向けられていることを感じます。花の器、花籠をつくるものとしてありがたく思います。
ずっと以前、ある人に「どんな籠が花をいけやすいでしょううか、生かせるでしょうか?」と質問したことがあります。その人は「花をいける人は、どんな器でもいけるので、どんな籠でも作りなさい」と言われました。